雑感 アーカイブ

2013-12-20

クマゼミ





































今日は、季節に関係なくクマゼミを描いた。
クマゼミはシャンゴ―!シャンゴ―!と騒々しく鳴いた。
子供の頃、僕の住んでいた愛媛の片田舎では、クマゼミをシャンゴと呼んだ。
その頃の川上小学校校庭に、一際目立つ大きなポプラの木があった。
そのポプラの木で、クマゼミはよく鳴いていたものだった。
近所に年長で絵の上手いマーちゃんがいた。
マーちゃんは、10×15センチくらいの楕円形の竹の輪を、
竹竿の先端に取り付け、それにジョロウグモの巣を集めた手製のトリモチを作った。
それでセミを捕獲するのだった。
ポプラの木の高いところに留まっているシャンゴを捕るのだが、よく失敗した。
やっと捕れたシャンゴは激しく羽をばたつかせ、恐ろしいほどの鳴き声をだした。
トリモチから羽を痛めないように外したシャンゴは、
竹かごに入れられパタパタと羽を竹ひごに当てて無駄な抵抗をした。
もう頼むから静かになってくれと心の中で願った。
顔を合わせた僕らは、興奮を隠しきれずに黙って次の木に向かった。
シャンゴ。がんばれ‼